日本維新の会を論評したガーディアンの記事を高校生程度の英語力で翻訳してみた

※2022年8月2日、「続きを読む」を入れました。

 

今年10月31日の総選挙後に出た英ガーディアンによる日本維新の会について論評した記事が一部で話題になりましたが、全文を翻訳したものが見つからなかったので自力で翻訳してみました。

しかし、俺の英語力は日本の高校生程度。本格的な英文を訳すのは辞書を用いても厳しく、自動翻訳を活用した箇所があります。

もしかしたら間違った部分もあるかもしれません。その場合はコメントでご指摘いただけると幸いです。

 

ではここから訳文いきます。

日本の衆議院選挙:右翼ポピュリスト、大阪で躍進

日本維新の会が約4倍の議席を得て衆議院の第3党になった

 

 主要野党が尻すぼみになった夜、地域政党からの候補者が日本の総選挙で次々に議席を得て、経済的に重要な地域(大阪)は右翼ポピュリズムの拠点となった。

 日本維新の会は10月31日、西日本の都道府県・大阪府でほとんどの議席を勝ち取り、衆議院で11議席から41議席と約4倍にまで増え、第3党となった。

 盛り上がりに欠ける選挙の中で、最大野党の立憲民主党とその共闘政党が敗北する一方で、維新は興味のそそるバックストーリーがあった。

 11月1日になって数時間後、自由民主党衆議院選で勝利したものの、大阪では維新の躍進によりほとんど排除された状態になっていた。

 中道と左翼は維新の躍進に身震いするだろう。だが、維新は中道・左翼の候補者ができなかった、自民党及び公明党に幻滅に付け込み、野党5党に投票する気のない有権者から票をかき集める事に成功したのだ。

 「維新は自民・公明政権に不満を抱える保守層から票を集めた」と読売新聞は分析している。 

 維新が公明党にとって代わり自民党と公式に連携し新政権連合になる事はないだろう。維新は自民党の、防衛費増強や中国・北朝鮮への強硬姿勢を共有する一方で貧富の格差の縮小を主張していた岸田総理にとってタブーになった所得再分配に反対している。

 国政選挙の勢力となった維新の出現は、もはや保守層の自然な故郷ではなくなった自民党の岸田氏の注意を引くものになりうる。

 立命館アジア太平洋大学教授の佐藤洋一郎氏は「維新は大阪を席巻した。重要な保守圏として現れ、維新の国会議員は岸田氏の所得増加のための新しい資本主義に反対するだろう」とコメントした。

 東京大学政治学教授の内山融氏は与党と、日本の平和憲法を変える事-岸田氏の助言者で元総理の安倍晋三氏のイデオロギー的執念(※1)-を支持する維新の国会議員との連立(※2)は有り得るとしている。

訳者注1:「執念」の部分はobsessionの訳で、「妄念」という意味もある

訳者注2:「連立」は原文ではpolitical marriage of convenienceで、政略結婚という意味

 「特にアジアにおいて日本が憲法改正しようとするかどうか関心が集められているが、 (既存の)与党連立では不可能と思われます。しかし、維新が多くの議席を得た事で、憲法改正できる可能性は低くても、そのために連携をとる事があるかもしれません」と内田氏は語る。

 2015年から、元大阪市長で賛否ある論客橋下徹氏は維新の代表代行兼大阪市長の吉村洋文氏の人気から得をしている。

 「一番驚いたのは維新の出来栄えです。吉村氏が維新を全国的な展開を行った事で追い風を起こしたと考えています。」と東京大学政治学教授Kenneth McElwain氏は語る。

 去年、コロナウイルスに効果があると間違った主張をしてイソジンの買い占めが起きた にも関わらず党内から”ポップアイドル”と扱われる44歳の吉村氏はコロナ禍の中でリーダーシップとコミュニケーション力で称賛を受けている。

 Twitter小池百合子東京都知事よりも多い110万人のフォロワーを持つ吉村氏は憲法改正や大臣の靖国-賛否ある戦争神社-への参拝といった伝統的な右翼の活動に賛同している。

 ただし、吉村氏は日本の右翼のイデオロギー的テンプレに完全に一致している訳ではなく、朝鮮民族といった大阪にいるマイノリティに対するヘイトスピーチを禁止する運動もしている(※)。

訳者注:大阪市ヘイトスピーチ抑止条例の事。